2007年 04月 10日
異世界への扉は自身の手で開けるべし
ということでお参りです。バーチャルお参りと違って実際のお参りは、お寺の本尊を拝む以外にも道ばたの苔むした石や年輪を重ねた樹など目に入ってくる何げないビジュアルやお寺を包む場の匂い・音など、五感に訴えてくるすべての感覚を受容することです。
今回ご紹介するのは宇都宮の「ろまんちっく村」から車でほんの5分ほどの距離の多気山(たげさん)中腹に位置する北関東三十六不動尊霊場の第十八番札所、持宝院不動尊(通称・多気不動尊)です。満開の桜を求めて出かけた時にふらっと立ち寄ってみました。
山門からふり返って見ると、門前町が広がって…はおらず茶屋などが数軒あるだけです。まるで時が止まったかのような空間は、ひとけのない寂しい感じと相まって逆に霊験のあらたかさを期待させます。
舗装がしてあり手すりもありますが、一段一段の高さ・幅がすべて異なる階段はつまずかないよう注意が必要です。ワタクシのようなお参りの素人(?)でも奉納された旗の多さだけで、もうがぜん雰囲気が盛り上がってきます。
山道の途中。学問の祈願をしたり供養をしたり。
弘法大師が奉ってありました。たまにはこんな雰囲気の中に身を置くのもいいものですね。身の引き締まる思いです。これから多気山も桜が満開になりますし、皆さんも宇都宮餃子を食べたついでにでも寄ってみてはいかがでしょうか。
<おまけ>
さてお楽しみ、帰りは山門前の茶屋でお団子です。草団子はよもぎの香りがふわぁっと驚くほど広がり美味でした。量もたっぷりです。
ところがこの茶屋にはあるとんでもない秘密がっ!
軒を連ねているように見えた数軒の茶屋は、実は内部でつながっている一軒のお店だったのでした。